『スコール』
※5視点
大人びた彼は微笑むと年相応に見えた。
抱きしめる腕は力強いのになぜか儚く感じた。
名前を呼ぶ声が震えてかすれていた。
頼りなく縋りつく、大きな体。
バッツは感じていた。
スコールが本気だということを。
(俺だってお前を)
じゃなければ同性である彼を受け入れたりはしない。
隣で眠るスコールを見る。
彼はバッツに背を向ける姿勢で安らかな寝息を立てていた。
広く逞しいが、裸体の剥き出しの肩をみればまだ未発達な幼さを感じる。
バッツは二人きりの甘い時間がたまらなく好きで、でも少しだけ苦手だった。
(このまま時を止めてくれ)
不意に目の奥が熱くなった。
いつの間に自分はスコールをこんなにも愛してしまったのだろうか。
― 泣けてしまうほどに。
(スコール 好きだ 大好きだ)
(愛してる)
スコールの背にそっと口づけた。
外気に晒されていた彼の肌は、ほんのり冷えていた。
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タイトル、バッツが呼びかけるようなニュアンスで・・・・
ミシアさんと戦う前時間が止められたらいいのに的な事を言ってた動画を見て滾った挙句の妄想でした;;;